「履歴書や求人票に『自 至』って書いてあるけど、どう書けばいいの?」 「『自2022年4月 至2024年3月』ってどういう意味?」
──そんな疑問を持ったことはありませんか?
「自 至」は、履歴書や契約書、工事のお知らせやビジネス書類などでよく使われる、“期間を表すための正式な言葉”です。
本記事では、この「自 至」の正しい意味や読み方、履歴書などでの書き方、そして日常で使える例文までわかりやすく解説します。
難しく見えて、実はとてもシンプル。
使い方を知れば、あなたの書類の印象もぐっと良くなりますよ。
「自(じ)」と「至(し)」の意味や読み方を知ったうえで、具体的な使い方についても見て行きましょう。
「自」と「至」の意味と読み方、使い方の基本と応用について
先ずは、「自」と「至」の基本的な意味や読み方などについて見て行きましょう。
「自」と「至」の意味について
「自」と「至」は、日本語でよく使われる表現です。
「自」は「~から」という意味であり、何かが始まる地点や時点を示します。
「至」は「~まで」という意味であり、何かが終わる地点や時点を示します。
例えば、「自2024年4月 至2024年10月」と記述すると、「2024年4月から2024年10月まで」を意味する事になります。
「自」「至」は、時間や場所を示す漢字ですが、文脈によって “期間” か “場所” かを読み取る必要があります。
とは言え、通常であれば文脈から間違える事なく判断する事が出来ると思います。
「自至」の読み方について
漢字を見れば意味は分かりますが、どの様に読んだらよいか分かるでしょうか?
「自至」と書いて「じし」と読みます。
この読み方は特に難しいものではありませんが、場合によっては意味が大きく異なってしまうため注意が必要です。
文字での表記がない場合、「自死」などのネガティブな語と同じ発音になるため、注意が必要です。
日常会話でもたまに使われる言葉のため、音声だけで伝える際は注意しましょう。
意味が伝わる別の言い回し(表現)で伝える事も考えてみると良いでしょう。
「自」と「至」の由来と歴史
さて、「自」と「至」は古代から使われてきた漢字で、中国古代の文書にも見られます。
「自」は事の始まりや起点を、「至」は目的地や終点を示すために用いられてきました。
これらの表現は今日の日本でも同じ意味を持ち、正式な書類などで広く使われています。
何となく目にしている事が有ると思いますが、意味が分かると、「期間」と「場所」のいずれの意味をも示すという事が分かって頂けると思います。
履歴書における「自」と「至」の正しい使い方
「自」と「至」の意味や読み方が分かったところで、具体的な使い方について見て行きたいと思います。
履歴書での「自」と「至」の使い方の例
履歴書で勤務期間や学歴を記述する際には、以下の様なフォーマットに記入する形式になっています。
以下で詳しく解説します。
【解説】履歴書で「自」「至」をどう書く?
履歴書では、学歴や職歴の欄において期間を示すために「自」と「至」を使います。
以下は、実際の記入例とともに、その書き方の手順を説明します。
① 書式の確認
- 履歴書には一般的に「年月」や「在籍期間」を記載する欄があります。
- 左から順に「自(開始年・月)」と「至(終了年・月)」を記載できる欄があるかを確認しましょう。
② 書く内容の準備
- 例)〇〇大学に2018年4月に入学し、2022年3月に卒業した場合
③ 書き方の例
区分 | 自(年) | 自(月) | 至(年) | 至(月) | 内容 |
---|---|---|---|---|---|
学歴 | 2018 | 4 | 2022 | 3 | 〇〇大学 卒業 |
④ 在学中・在職中の場合
- 「至」の欄は空欄にするか、「在学中」「在職中」と記載します。
- 例:自2022年4月 至 在職中
⑤ 卒業・退職見込みの場合
- 未来の予定が確定している場合は「至」の欄に「〇月卒業見込み」などと記入。
- 例:至2026年3月 卒業見込み
このように段階的に記入することで、採用担当者にとっても見やすく、誤解のない履歴書に仕上げることができます。
【補足】欄の記入イメージ
「年」の欄に「自2020」、その右に「4(月)」、次に「至2023」「3(月)」と記載することで、在籍期間を明確に表すことができます。
【補足】新卒の場合の卒業見込み記載
新卒の就職活動においては、「卒業見込み」と記載することで、在学中であることや入社までに卒業予定であることを明確に伝えられます。
「自至」を使って期間を表現する方法
期間を示す場合、「自」と「至」を用いて明確に記述します。
例えば、ある工事による周辺区画の断水が、2021年5月から2022年4月まで続くとすると、「自2021年5月 至2022年4月」と記載します。
この様に書くことで、通知された人に工事の期間が具体的に伝わります。
特に、停電や断水、通行止めなど生活に支障を来たす場合には明確な期間を示す事が重要で、「自」「至」を使う事で明確に期間を示す事が可能になります。
履歴書における「自至」の具体的な使用法
履歴書では次のように「自至」を用いて自分の情報を記入します。
◉ 履歴書での「自 至」使用例(学歴・職歴)
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この書き方により、在学期間や職歴などが一目で理解でき、見やすさが向上します。
この方法で書くと、応募者の経歴がはっきりし、採用側の判断材料として分かり易くなります。
また、在学中や在職中であれば、自の欄に 「在学中」または「在職中」と記入し、至の欄は空欄にしたままにしても大丈夫です。
卒業単位を履修し終わるなど、未来の状況がほぼ見えている状態であれば、至の欄に「3月卒業見込み」としても良いでしょう。
「自」と「至」を使用した期間の表現の仕方について
「自」と「至」を使用した期間の表現の仕方について今まで説明してきましたが、
「自至」を使って期間を明確に表す
「自至」という表現を用いると、期間の開始と終了をはっきりさせることができます。
「自」で期間の開始を、「至」で終了を示し、時間や日程を効率的に伝えるのに役立ちます。
これは特に、職場でのスケジューリングやイベントの計画書類などに頻繁に使用されます。
「自至」を活用した日程表記の例
例えば、イベントが「自2024年4月1日 至2024年4月30日」で計画されている場合、これは4月1日から30日までの期間を示しています。
このように表記することで、イベントの参加者に対して正確かつ明瞭に期間を伝えることが可能です。
工事看板などにも書かれていると思いますので、工事現場を見掛けたら注意して見てみると良いでしょう。
日常で「自」「至」を使う際の例文について
「自」「至」は、ビジネス文書でよく使われる言葉ですが、日常生活の中でも予定や期間を伝える際に便利です。
シンプルに期間を示すことができ、長い説明を省略できるというメリットがあります。
以下に、日常的な使い方の例をいくつか挙げてみます。
自2024年4月 至2024年9月まで一人暮らしをしていました
自8月1日 至8月15日 夏季休暇で帰省します
- 自令和4年 至令和6年まで趣味でカメラを習っていました
これを文章で詳しく書くと、たとえば次のようになります。
「2024年4月から9月までの間、一人暮らしをしていました」
「8月1日から15日まで夏休みのため、実家に帰省していました」
- 「令和4年から令和6年までの2年間、趣味でカメラを習っていました」
このように、「自 至」を使えば、短くても意味が伝わるスマートな表現が可能になります。
求人広告での「自至」の利用
求人広告では「自至」の形式がよく用いられます。
たとえば、「自2023年4月 至2024年3月の契約期間」と表記することで、その職務が1年間の契約であることが明確にされます。
このクリアな日付の表記は、応募者が契約期間を直接理解するのに非常に役立ちます。
「自」と「至」の表記法:和暦と西暦の使い方
「自」と「至」の表記ですが、西暦と和暦、どちらにした方が良いのか見て行きたいと思います。
また、書き方が違ってくるのかも気になりますね。
和暦での「自至」の表記方法
和暦で「自至」を使う際は、「自令和3年 至令和5年」のように表記します。
和暦では、天皇の即位に伴い元号が変更されることがあるため、正確な元号を使うことが重要です。
特に公式文書では和暦が用いられることが多いため、慎重に扱う必要があります。
西暦での「自至」の表記例
西暦では、「自至」の表記は「自2020年 至2022年」となります。
西暦は年号が変わることがなく、国際的な文書やコミュニケーションで誤認を防ぐことに繋がります。
そのため、より広く使用されています。
自分としては、元号ではなく西暦の使用が望ましいと考えます。
和暦と西暦の使い分け方
和暦と西暦の選択は、文書の用途や対象によって異なります。
例えば、履歴書や公式文書では和暦が好まれることが多く、国際的な文書やIT業界では西暦が主に使用されます。
適切な暦の選択は、文書の目的や受け手に合わせて行うべきでしょう。
「自」と「至」を使用した経路や行先の明示について
冒頭で、「自」と「至」は場所を示す際にも非常に便利な漢字と説明しましたが、特に「至」は場所や行き先、方向を示す際に多用されます。
例として、この道を進めば何処に到達するかを示す表現として、「至品川」の様に表記します。
通学や通勤の際の経路、特に自宅から最寄り駅までの経路を書く際に、「至○○」の様に書くことで、その道や鉄道が何処に向かっているのかを表す事が可能です。
例えば、至渋谷と記入する事で、その鉄道がどちら方向に向かっているのかを明確に示す事が可能となります。
ビジネス文書作成時、簡易的な地図を記載する際にこの手法を活用する事で、方向音痴の人にも分かり易い略地図に仕上げる事が出来ます。
「自」と「至」の まとめ
「自」と「至」は、期間や場所を明確に示すための便利な表現です。
履歴書や公式文書、求人情報などで頻繁に使用されるため、これらの言葉の正しい意味と使い方を理解し、適切に活用することが重要です。
また、損益計算書や有価証券報告書など、決まった期間の損益を表す書類でも用いられる表現になるので覚えておくと良いでしょう、
この記事を参考にして、和暦と西暦を使い分けながら「自」と「至」を効果的に使いこなしましょう。