毎年、北海道の層雲峡温泉で、氷瀑まつりがあるのを知っていますか?
北海道で有名な冬まつりの一つとも言われています。
日本には夜景が素晴らしいところがたくさんあり、日本夜景遺産に認定されているところも多いのですが、層雲峡温泉氷瀑まつりはライトアップ夜景遺産として認定されています。
実はこのまつり、1976年にスタートして、2025年に50回目を迎えます。
毎年1月後半から3月初旬にかけて開催されています。
今回はこの層雲峡温泉氷瀑まつりについて、詳しくご紹介します・
まず氷瀑とは何か?からスタートします。
層雲峡温泉氷瀑まつりとは?
氷瀑(ひょうばく)とは気温が氷点下に下がることで、滝が凍りついた状態です。
寒くなると地域によって氷柱を見ることがありますが、それは氷の小さな柱のようなもの。
氷瀑は滝が凍りつくので、ダイナミックでかなりの迫力があります。
自然が織りなす情景ですが、寒さが厳しい季節と場所でしかお目にかかれないもの。
今回ご紹介する氷瀑まつりの会場は北海道の上川郡層雲峡にある石狩川河川敷になります。
層雲峡は石狩川沿いに24キロメートルほどの断崖が続きます。
その間には銀河の滝や流星の滝などもあり、こうしたさまざまなものが凍りつき、その自然の氷瀑を活かしつつ、さらに強固にして3か月前から氷の建造物を作っています。
そして凍った景色の中を幾重にも光を照らし、アート作品として展示しているイベント。
そのライトアップによる美しさで日本夜景遺産にも認定されているということなんですね。
さらに毎年テーマがあります。
49回目は「Beyond the Park」過去を超えてというものでした。
今回は50回目ですから、どんなテーマになるのか今からワクワクしますね。
では詳細をご案内しましょう。
層雲峡氷瀑まつりの詳細
開催期間
2025年1月25日(土)~3月9日(日)
平日:17:00~21:30(最終入場21:15)
土日祝(+設定日2/1~11):11:00~21:30(最終入場21:15)
※日没からライトアップされるので、まつり自体は夕方暗くなってからです。
まつりが始まる日没までは2023年はアイスクライミングができました。
2025年は記念すべき50回目ですから他にもイベントがあるのかもしれませんね。
開催場所・入場料・パーキング
上川町層雲峡温泉特設会場
住所:北海道上川郡上川町層雲峡 層雲峡温泉
入場料:1,000円(昨年までは500円でしたが、今回は上がるようです。)
49回目の入場チケットの柄も素敵で、手の温度で温かくなるとチケットの文字の色が変わるというなかなか趣向を凝らしたものでした。
50回目はどんなチケットになるのでしょうか。こちらも期待してしまいますよね。
パーキング:無料あり。(150台収容)
アクセス
<バスの場合>
道北バスで旭川駅からか上川駅から乗る方法があります。
上川は森のテラスバスタッチというバス停から乗りますが、旭川駅からスタートするバスと同じ路線です。
(旭川駅前⑧乗り場から路線81、支払方法はクレジットカードでタッチ決済ができます)
①旭川駅前→愛別橋→愛三溪入口→上川森のテラスバスタッチ→層雲峡下車(約2時間弱)
層雲峡→(徒歩5分)会場
旭川〜層雲峡の片道料金は2,140円。
②JR上川駅前の上川森のテラスバスタッチ→層雲峡下車(約30分)
層雲峡→(徒歩5分)会場
上川〜層雲峡の片道料金は890円
※層雲峡温泉内のホテルに宿泊の場合、送迎バスがあるかもしれませんので、ご確認ください。
<車の場合>
旭川紋別道上川層雲峡IC→会場(国道39号線 で25km、約30分)
会場内の見どころ
自然を活かした氷のオブジェが大小30基あり、それらがライトアップされるので、思わず会場に着くとわーっと声を上げてしまう程。
オブジェの中には幅50メートル、高さも13メートルなんてものもあります。
表柱・氷のトンネル(氷の美術館)
トンネル内はライトアップしていることで、より幻想的な雰囲気で氷の彫刻が楽しめます。
複数の道に分かれていて、ちょっと迷路のようでワクワクしますよ。
天井からの巨大氷柱はすごい!としか言いようがないくらい見事です。
トンネルの上は展望台になり会場を見渡せるので、マップを片手に見所も確認できます。
トンネルの制作は氷の壁ができると内側が温まり、外側の温度差ができて、とても難しいそうです。
そもそもまつりの期間が長いので、ずっと美しく氷瀑を維持させるために、分厚い氷を下からつけていく地道な作業が必要です。
そうでないと重みで壊れてしまう可能性もあるので丁寧に制作していくんですね。
参考にしたサイト
氷のピラミッド
中には氷の湖があります。
見上げると大きな氷柱がさまざまな光に照らされて、圧巻です。
氷のオブジェは基本的には人の手を加えず、見てもわかるように自然にできた荒々しい氷を楽しめます。
アイスウォール
丸い氷の壁に包まれた部屋の中なのに、見上げると天井は大空が広がります。
ここでしか見られない光景ですよ。
ここは氷と大空を肌で感じてください。
でもフォトポイントでもあるので、撮影もしてくださいね。
HYOBAKU像
氷で作られた文字の像で、皆、ここで写真を撮っています。
ここもフォトポイントです!
文字にはさまざまな光りがあたっています。
氷瀑神社
氷で作られた御霊があるのです。
氷で作る神玉があり、そこにお賽銭が張り付くと恋愛、金運、受験合格などご利益があると言われています。
多くのお賽銭がくっついています。
展望台
氷の美術館の上にあたります。
両側から昇ることができ、会場全体も見渡せます。
冬の層雲峡も目に焼き付けておきましょう。
ステージ
ステージでは毎日色々なショーをしています。
上川アイヌ舞踊ショー、太鼓演奏、餅巻き、氷瀑ウエディングなど、行くたびに違うイベントが見れるかもしれません。
さまざまな企業が協力しているので、各企業の抽選会もやっているようです。
1度と言わず何回も行ってみてください。
山富ハウス
可愛い椅子が色々あり、皆さんそこで写真を撮っています。
氷の椅子座ってみてください!
チューブスライダー
一人15分、料金は500円で氷の上の滑り台を滑ります。
子供にはもちろん、大人にも人気なので、混んでいるかもしれませんが、ぜひ一度は滑ってみたくなりますよ。
花火特別桟敷席
毎日ではありませんが、花火の打ち上げがあります。
まだ詳細は出ていないようですが、年が明けまつりの期間のスケジュールが出たら確認してください。
花火の打ち上げは毎回20時半から5分程度です。
ただし、来年は50回目ですからね。
花火も例年よりも長く、やるかもしれませんね。
節目の年だからこそ、期待しましょう!
特別桟敷席があり、有料ですが見晴らしが良いところから見えます。
もちろん有料じゃなくても花火は見えます。
ただ、バスを利用する人は最終時間に間に合わず、花火は残念ながら見ることはできないようです。
その点も来年から配慮があるといいですね。
とりあえず現時点では、遠方から来る人で花火まで見たいなら、近隣のホテルに宿泊するのがオススメです。
写真ハウス
ここで記念写真を撮ると、今夜だけのオリジナルな「極寒証明書」をプレゼントされます。
その日の気温も表示されるのだとか。
女性にはレンタルドレスもあるようですよ。
Bell Port
幸せを呼ぶベルがあります。
結構大きな音が出ますが、記念に鳴らしてみましょう。
実は毎年3月14日に人前式の結婚式を挙げることができます。
応募して当たれば、当日みんなの祝福を受けながらここの幸せを呼ぶベルも鳴らすことでしょう。
今までも42組以上はここで式を挙げているとか。
ぜひ結婚を考えている方は検討してみてはどうでしょうか。
来年は例年の3月14日の他に、3月8日、22日も氷瀑ウエディングがあるようです。
大栄門 氷の門
橋を渡る前の大きな氷でできた門です。
アイスドーム
氷の造形物のライトアップが見られます。
休憩所
薪ストーブがある唯一の温かい場所です。
売店もあり先ほどご紹介した軽食もあるので、ぜひ立ち寄りたいところです。
氷酒場
展望台の下にあたる酒場で、氷のテーブルに椅子が用意されています。
そこにグラスを乗せると少し滑るようですよ。
土日祝日のみの営業となっているようです。
この他にも氷の音楽室もあります。氷の中で電子ピアノがあるなんてすごいことですが、お客さんも自由に弾けるそうです。
会場内での飲食
まつりの平日の開催時間帯は4時間半なので、しっかり食事を摂ると言ったところではありませんが、軽食がある休憩所や酒場などがあります。
上の画像は氷酒場です。
休憩所
ソーセージ、コーヒー 甘酒ココア 、北海道の鳥の唐揚げであるザンギ、カボチャもち、イカもち、行者ニンニクフランク、お汁粉等々軽食があります。
寒さでキンキンになった身体をここで温めましょう。
トイレは休憩所の隣に設置されています。
氷酒場
お酒が飲めない人にもオススメなノンアルコールの酒粕入りココアが有ります。
氷のバーなんてなかなかお目にかかれないところです。
まして極寒の地ですから、体を温めるココアなどは嬉しい限りです。
日中のアクティビティ
ライトアップされるのは日没からです。それまでの時間帯で楽しめるものを紹介します。
アイスクライミング体験
まつりが始まる前の時間帯(10時〜15時まで)で5日前までの完全予約制ですが、道具を使って、アイスクライミングの体験ができます。
初心者でも上級者でもできるようにコースが分かれているようです。
アイスピッケル、靴、ヘルメットなど用具レンタル込みで1人あたり5,000円。
※2023年はやっていたのですが、2024年は中止でした。
層雲峡観光協会に平日に問い合わせしてみてください。
氷瀑まつりもアイスクライミングも、自然の造形物の中で楽しむことなので、天気が大きく左右します。
今年の49回目では2月の気温が上がり、氷の建物内に入れない日もありました。
かなり分厚く凍らせ安全に制作し、メンテナンスもしてくれているのですが、安全を考えると仕方ないことですね。
遠方から来られる場合、前もっての予約で層雲峡まで来るわけなので、運を天に任せるしかなさそうです。
会場での服装
年々暖かくなっているとはいえ冬の北海道です。
層雲峡の1月の平均気温は−8.5℃、2月は−7.9℃。
意外と現地の人は慣れているのかもしれませんが、他の地域から来ると、想像以上に極寒です。
口コミを見ても日によっては風が強い日、雪が吹雪く日もあり、しかも日没のまつりですから少しでも長く滞在するためにも温かい格好はマストです。
というわけで、服装や身につけるものを書きとめます。
まず、防寒性、防水性のあるダウンコートや人によってはスキーウエアーでも良いでしょう。
インナーももちろんヒートテックなど、防寒には気を配った方が良いです。
トイレなどいくことを考えるとスキーウエアを着た場合も上下がつながっていない方が良いでしょう。
そして靴はスノーブーツやスパイクブーツがおすすめです。
滑り止めがない靴は必ず滑り止めを装着するようにしてください。
滑り止めを装着していても会場で多くの人が滑って転んだという書き込みがあるほどです。
また、手袋、帽子、マフラー、耳当て、マスクなども必ず用意してください。
できれば、耳まで覆うニット帽や、雪でも染み込まない防水用の手袋などがあるといいでしょう。
会場内では暖房がついているのは薪ストーブのある休憩所だけ。
特に外が吹雪いていたら、実際の気温よりかなり体感は低く感じられるので、小さな子供には防水加工のあるスキーウエアーが望ましいようです。
その他、使い捨てカイロも持っておくと助かります。
層雲峡氷瀑まつりのまとめ
今回は氷瀑まつりを知らない、または行ったことないという人向けに層雲峡氷瀑まつりについてご紹介しました。
北海道は移動だけでも時間がかかるので、あまり欲張らずに無理せず予定を立てる方が良さそうです。
思いの外、寒空の中は体力を消耗するものです。
少しでも長く氷瀑まつりを楽しめるように、防寒には気を遣って出かけてくださいね。
次回は層雲峡氷瀑まつり付近のおすすめの宿、周辺の楽しみ方をご紹介します。