核シェルター「CRISIS-01」で放射線物質から自分を守る!?

ロシアがウクライナに武力侵攻を始めて3週間が経ちます。
首都キエフの空爆からウクライナの北東、北西ハリコフ、東部マリウポリなどロシア軍の攻撃が拡がりこれまでにも民間人で死者が474人、負傷者が861人と発表されています。
今現在、もっと増えていることでしょう。
とてもいたましい事です。
ゼレンスキー大統領によるとウクライナ兵は1,300人が戦死と明らかになりました。
ロシア政府はウクライナの5つの都市から民間人を避難させるという人道回廊も発表しましたが、現実には攻撃が続いたり、うまく計画が機能せず一部の民間人しか退避できませんでした。
ロシア部隊の士気の低下など情報も色々と錯綜していますが、思うように進まないことでプーチン大統領が苛立ち、民間人のさらなる被害も懸念されるとも言われています。
また、プーチン大統領が「我々は最強の核大国の一つ」と威嚇し、核戦力を含む軍の抑止力を「特別態勢」に移すよう命じたと発言したニュースも流れ、緊張が走っています。
日本も経済制裁をしたことで、アメリカやヨーロッパと同じ非友好国と指定され、関係は悪化しています。
決して他人事ではないニュースを受けて最近、国内では「核シェルター」の問い合わせが増えているそうです。
有事や天変地異などに備え、身の安全は自分で守るという考えの人が増えてきているのかもしれません。
そこで今回、核シェルターとは何か?
どんな機能なのか?
他の国ではどうしているのか? など色々調べてみました。
まずは核シェルターの普及率から紹介します。
核シェルターはどの国も備えているの?
日本は被爆国であり、11年前には東日本大震災で原子力発電所の事故もありました。
放射性物質による被害はいまだに深刻ですが、放射線物質の影響を大きく受けている国なのに核シェルターの普及は海外と比べるととても低いのです。
スイスやイスラエルが人口当たりの普及率100%で日本は0.02%です。極端に少ないですね。
普及率が高い国は次の通りです。
ノルウェー 98%
アメリカ 82%
ロシア 78%
イギリス 67%
シンガポール 54%
どの国も核ミサイル攻撃の備えとして政府主導で進めているそうです。
スイスでは一般家庭のみならず公共施設にもシェルターがあり、人口800万人に対して114%、つまり人口以上の数のシェルターがあります。
備蓄に関しても国からどの食料を備蓄しておくべきか国民に指示するシステムがあります。
イスラエルも100%ですが、やはりミサイル攻撃を実際に受けた経験から自宅のシェルター設置が義務付けられています。
危機対策が万全ということですね。
参考にさせていただいた資料:
https://takayakoumuten.co.jp/8877
でも日本でもコロナが流行した頃からシェルターについての関心が増え、今回のウクライナ侵攻でさらに、核シェルターとはどんなものか問い合わせをしたり、購入を考える人も増えてきているようです。
では核シェルターとはどんなものか、その内容を具体的に調べてみました。
核シェルターとはどんなものか?
放射性物質や生物兵器(コロナウィルス、SARS結核、炭疽菌エボラウィルス)・化学兵器(サリン、VXガス、マスタードガスなど)、火山性ガス、火山灰などが空気中に存在した時に身を守り一時的に避難できるところです。
直エンジニアリング株式会社では2021年の10月から製造販売したシェルターがあります。
一般家庭普及型防災核シェルター「CRISIS-01」と言います。
「CRISIS-01」の大きさ、設備はや金額は?
全体の寸法:
およそ幅4,000・奥行き2,000・高さ2,150。
車1台置けるスペースがあれば設置できます
室内の寸法:
およそ幅3,300・奥行き1.850・高さ1,830
(畳3.3畳分)で重量は2.3tです。
シェルター内の設備:
照明設備、エアコン、
電源設備(内部コンセント:5つ、USB:2つ)
防犯設備、防音、断熱設備、換気扇などが
標準装備です。
鉄板3.2mmで内側は鉛板と断熱材も使っていて壁の厚みは50mm以上あり、外からの衝撃にも耐えます。
鉛板を使っているところが大きなポイントです。
放射線などからガンマ線が放出されたとき鉛板でないと扉や壁を透過してしまいます。
扉以外に非常用脱出扉もあって、内側からしか開きません。
シェルターの最大のポイント!
レインボー72Rという高性能な特殊空気ろ過フィルターがあり、
有害物質を99.995%除去します。これはイスラエル製です。
停電になっても手動で動きます!
これがないとただの頑丈な部屋というわけです。
シェルターの外側設備:
防虫網仕様の換気扇フードや24 時間撮影の
監視カメラ4台、屋根にも登れるステップ、
入室状態を知らせる外灯、室外機、
自宅の外コンセントからの防水端子とケーブルがついています。
費用:
一般家庭用として570万円〜販売しています。
その他にかかる費用としては次の通りです。
運搬費: 約15万円(税別)
設置工事費:約10万円(税別)
基礎工事費:約20~30万円(税別)
電気工事・LAN工事などは必要に応じてかかります。
「CRISIS-01」についてはこちら↓
http://www.nao-e.co.jp/publics/index/40/
「CRISIS-01」シェルターは設置場所・備蓄するものは?
設置場所について
例えば放射能汚染などがあった場合、約2週間ほどシェルターで生活するということになります。
(放射線量のレベルが低下していく目安の期間です。)
まず設置場所としては一軒家の庭、駐車場など、車1台分ほどのスペースがあればそこがベストです。
個人で購入する場合、どこで被害に遭うかにもよりますが、シェルターへの移動を最小限に考えると自宅の敷地内が現実的だと思います。
シェルターを作るために土地まで買う余裕はないし、
遊ばせている土地もないというのが本音だし・・・。^^;
備蓄品について
例えば家族4人シェルターで生活となると実際、避難グッズが色々と必要となります。
皆さんは日頃から避難グッズを準備したり、見直したりしていますか?
自分も災害用に避難グッズを日頃からまとめてはいますが、食品の賞味期限が切れていたり、まめにチェックしていませんでした。^^;
今回はYou tubeで「死なない防災!備えるTV」でお馴染みの高荷智也さんが必要だという生活用品とそれ以外の必要品や大切なことをご紹介します。
実際最低限必要な生活用品は次の通り。
水、食料、簡易トイレ、日用品、ポータブル電源、足こぎ発電機、娯楽品など。
また生活用品以外に必要なものは次の通り。
・空気ろ過フィルター、
・RO膜浄水器、
・防護服、
・ガイガーカウンター、
・安定ヨウ素剤
これらは普通の災害避難とは違うため必要とのことです。
・RO膜浄水器
⇨放射能に汚染されている水もこの浄水器を使えば飲水として利用できます。
・防護服
⇨備蓄類が足りなくなりどうしても外へ出る必要がある場合、必需品です。
・ガイガーカウンター
⇨放射線量を測るために必要です。
・安定ヨウ素材
⇨放射能を吸い込んだ場合、甲状腺に放射線ヨウ素が溜まり、甲状腺癌発症の可能性があるので、用意しておきます。
投与対象となる人は服用します。
⇩
※厚生労働省によると、安定ヨウ素剤は服用対象の条件があるので、誰でも服用して効果が望めるものでもないようなので気をつけましょう。
厚労省HPより
http://www.doyaku.or.jp/guidance/data/H24-1.pdf
また大切なことはシェルターにいち早く逃げる手段として必要なこと・・・Jアラート受信
⇨ミサイル発射などは政府からJアラートの通知が一番早いです。
でもこのJアラートに慣れていないのが現実ですよね。
万が一この警報がなったらどうするべきか自分や家族とシュミレーションしておくと良いですね。
最大の緊急事態ですから。
参考にさせていただいたYou tube:
高荷智也さんの「死なない防災!備えるTV」
「核兵器・核シェルターの基礎!死の灰放射線今知るべき核知識」
をぜひご覧ください!
日用品や食料は個人によっても内容が違ってきますよね。
放射線などから身を守るためには2週間、シェルターからなるべく出ないようにしたいので、結構な荷物になりそうです。
個人的には寝袋、常備薬なども最低限必要だと思いました。
また、もし足りないものが出てきて、防護服を着てシェルター外に出て、戻るときには細心の注意を払って脱ぎ、ガイガーカウンターで放射線量を測り、適切に防護服や手袋などを処分しないといけません。
スペースも狭いし、その辺りも課題ですね。
放射線粉塵対応用途の防護服の着脱も
you tubeにありましたので、載せておきます。
現実になったら色々対応することが多く、まだまだわからない点もありますね。
「CRISIS-01」はふるさと納税の返礼品に選ばれてるって本当!?
「CRISIS-01」は茨城県結城市のふるさと納税の返礼品として、2022年1月から申し込みを開始しています。
関東1都6件(東京、神奈川、千葉、埼玉、群馬、栃木、茨城)に配送は限定されますが、ふるさと納税でも手に入れることができます。
ただし、寄付金額が2,900万円の人です。
今のところ、申し込みは無いようですが・・・。^^;
参考資料:ふるなび
https://furunavi.jp/product_detail.aspx?pid=511998
シェルターの平時の使い途はある?
緊急事態発生と共にすぐに活用できるシェルターですが、普段寝かせておくのももったいないですね。
平時での利用法としてテレワークでの仕事部屋や子供部屋などを直エンジニアリングは提案しています。
防音効果もあるので、楽器演奏などできる部屋としても使えそうですね。
ジャイアンが歌ったとしてもご近所迷惑にはなりません!
ただし、必要な避難道具も事前に置いておく必要があるので、家族の人数によっては水と食料だけでも結構、場所を取りそうです。
その他にも色々持ち込みたいものはあるので思案するところですね。
「CRISIS-01」核シェルターまとめ
現状では値段が高く、設置場所にも悩むので富裕層向けのシェルターという感じが否めませんが、いつ何が起きるともわからない世界情勢や災害国の日本ということを考えると、もっと現実的にシェルターが増えると良いですよね。
一家に一つはまだまだ難しいですが、病院・公共施設など必要なところでもっと大きなシェルターを設置できれば、平時から緊急用品をストックし、緊急時に利用でき、助かる人が多いのではないでしょうか。
自助ばかり強要して来るこの国では期待薄ですが…