卵を割ると、時々、白い糸状のものや大きな塊が目につくことがありますが、これに不安を感じることもあるでしょう。
大体の場合、白い糸状の物は「カラザ、卵帯、charaza」と呼ばれる卵白の一種で、害が有るものではありません。
しかし、カラザが目立つとき、「食べても大丈夫なの?」や「カラザは取り除くべきか?」といった疑問に思ったことが有る人も多いでしょう。
さらに、「卵のブラッドスポットやその他の異物が混入する原因」や「異常な卵の見分け方」といった点も気になるところです。
この記事では、カラザが出来る理由や、カラザが大きい場合、カラザの栄養価や安全性について説明して行きます。
また、生卵に塊が入っている場合の対応や、異常な卵の識別方法、カラザの除去方法についても説明しますね。
卵からおかしな塊や白い膜が見つかった場合どうしたら良いかを知りたい方にも役に立つ情報をお伝えします。
安心して卵を楽しむための知識を知りたい場合は、このままこの記事を読み進めてください。
■のこ記事を読む事で以下の知識が得られます
- カラザが出来る理由とその役割
- 大きいカラザがあっても食べて安全かどうかの詳細
- カラザに含まれる栄養素と健康への効果
- カラザの取り除き方と調理について
カラザが出来る理由と大きい場合の対処について
カラザは卵が出来上がる途中、卵管内で卵黄に卵白が付着し、それがよじれて出来るものです。
つまり、卵白の一部と考えて良いものなんです。
以下にカラザについて説明して行きます。
大きなカラザがある卵、食べても大丈夫?
目立つくらい大きなサイズのカラザが入っている卵でも安全上特に問題はありません。
カラザは卵黄を中心に保つための役割を持ったもので、主にタンパク質で出来ています。
カラザの栄養価は高く、特に免疫力向上に役立つシアル酸を含んでいるため、除去せずそのまま食べると良いとされます。
ただし、生のままではカラザの食感が気になる場合、調理中に取り除いてしまっても問題はありません。
カラザの多さは卵の品質や鮮度に影響しませんが、赤卵の場合に目立つことが多いようです。
これは鶏の種類によるもので、安全性に問題はありません。
加熱するとカラザが目立たなくなるため、オムレツやスクランブルエッグにすると良いでしょう。
卵の中に見られる大きな塊の正体とは?
卵の中に「ミートスポット」と呼ばれる塊りが入っていることが有ります。
これは、鶏の卵管組織や卵黄膜が偶然混入することによって出来たものです。
特に赤卵に多く見られますが、見た目が気になるものの、健康への影響はありません。
ミートスポットの大きさは卵によって異なり、小さなものは数ミリメートル、大きなものでは1センチメートル以上になることもあります。
自分はまだお目にかかった事は無いですが、そこまで大きいと驚いてしまうかもしれませんね。
気になる場合は取り除いた後、加熱調理することで安心して食べることができます。
また、卵の購入前に透光検査を行うことで、塊の有無を確認することも可能です。
透光検査をして出荷している卵であれば、ほとんどお目にかかる事は無いでしょう。
カラザに含まれる栄養素について
カラザには多くの重要な栄養素が含まれています。
特に「シアル酸」という糖類は、免疫力の向上、老化防止、美肌効果が期待されるようです。
カラザの主要成分であるタンパク質は、成長や体の修復に不可欠なアミノ酸を含んでいます。
また、カルシウム、鉄、リンなどのミネラルやビタミンも豊富に含まれており、健康維持に役に立つでしょう。
卵白や卵黄と比較しても栄養価は非常に高く、特に子どもや高齢者にとっては食べるメリットがあると言えます。
そのため、カラザを除去せずに食べることで、卵の栄養を最大限に取り込むことが出来ると考えられます。
卵のカラザを取り除く理由
カラザの除去は、主に見た目と食感に関連しています。
特に滑らかな口当たりが求められる卵かけご飯やプリンなどの料理で、カラザが目立つ場合に除去されることが多いですね。
これにより、料理の見栄えや食感が良くなると言われています。
気にしない人には全く問題ない事なんですけどね。
カラザはタンパク質やシアル酸など、多くの栄養素を含んでおり、これらの栄養を活かすためには除去しない方が良いとされています。
好みやシーンに応じて、取り除くかどうか決めると良いでしょう。
カラザの取り除き方
カラザの取り除き方はとても簡単で、箸やスプーンで行えます。
卵を割った後にカラザを箸でつまんで引っ張るか、スプーンで周りの白身と一緒にすくい取るのが一般的な様です。
特に大きなカラザはスプーンを使うと取りやすく、卵黄を傷つける心配が少なくなります。
生で食べる際にカラザの食感が気になる場合は除去するとより滑らかになりますが、加熱調理の際は自然に目立たなくなるため、取り除く必要はありませんよ。
カラザがない卵の影響
カラザが見られない卵でも、品質や安全性に問題はありません。
カラザは卵黄を中央に安定させる機能を持っていますが、卵によっては目立たないこともあります。
これは卵が形成される過程での個体差によるもので、栄養価や味に影響は有りません。
カラザがないと、輸送中に卵黄が偏りやすくなることがありますが、新鮮な卵ではカラザがはっきりしていることが多いです。
卵が古いかもしれないと感じた場合は、適切に保存されているかを確認し、殻の状態や臭いで品質を判断すると良いでしょう。
卵のカラザが目立つ時の対処の仕方と注意点
いくら食べても大丈夫だと言われても、気になる人には気になるものです。
特に、大きなカラザが入っていたり気になる場合にどうしたら良いかや、注意点について説明して行きます。
カラザが見つかった場合の対応
卵にカラザが含まれている場合、通常はそのまま調理しても問題ありません。
カラザは卵黄を固定するための役目を持った部分で、食べても安全ですし、栄養価も高いため普段は取り除く必要はありません。
ただし、見た目や食感が気になるときは、カラザを取り除いてしまっても問題ありません。
箸やスプーンを使用して簡単に取り除けます。
特に滑らかな食感が求められる卵かけご飯やプリンなどの料理では、カラザを除くことでより良い食感になります。
加熱時にはカラザが目立たなくなるため、必ずしも取り除く必要はありませんが、料理によって使い分けると良いでしょう。
個人で食べる場合であれば、取り除かず食べることをお勧めしたいです。
卵の中の白い塊がカラザでない場合
卵を割った時に見える白い塊がカラザではないこともあります。
これら卵白が固まったような白い塊は、未成熟な組織の場合もあります。
小さな異物や組織片、「ミートスポット」と呼ばれる茶色や灰色の塊が混入している事もあります。
これらは鶏の卵管組織が混入してできる現象であり、健康への影響はありません。
これらの塊が気になる場合は、調理前に取り除くことをおすすめします。
不安な場合は、塊の質感や色を確認し、異常がないかを慎重にチェックすること良いでしょう。
ブラッドスポットとは何か?
ブラッドスポットとは、卵が形成される過程で鶏の生殖器系の微細な血管が破裂し、血液が卵内に混入してできる小さな血の塊です。
卵の中でひなが成長して出来たものでは無いという事です。
ブラッドスポットは通常、卵黄の表面に見られ、大きさや形状は卵によって異なります。
ブラッドスポットがあっても、卵の鮮度や安全性には影響がなく、問題なく食べられます。
この現象は特に鶏がストレスを感じたときに発生しやすく、赤卵に多く見られます。
気になる場合は、調理前にスプーンやナイフでサッと取り除いてしまうと良いでしょう。
栄養価や風味には影響を与えないため、適切に処理すれば卵を捨ててしまう必要はありませんよ。
ブラッドスポットがある卵は安全?
ブラッドスポットがある卵も、食べて問題はありません。
これは卵の形成過程で自然に発生するもので、有害ではありません。
ブラッドスポットがあることで卵の安全性や味が損なわれることはありません。
ただし、見た目や感覚的な抵抗がある場合は、取り除いてから調理すると良いと思います。
取り除く作業はスプーンを使って簡単に行えます。
もしブラッドスポットが多い場合や特に気になるときは、購入した店で交換を依頼することも一つの選択肢です。
異常な卵とカラザの関係
異常な卵だと考えてしまうのは、カラザの見た目が普通ではない事が原因の事が多いと思います。
カラザ自体は前にも述べたとおり卵黄を中心に保持するための正常な部分です。
異常と判断する理由は、カラザが異常に大きい場合か、カラザ以外に異物が混入しているかです。
このような卵は、鶏の産卵サイクルが不規則だったり、卵の形成過程で特定の問題が発生したりしたときに発生することがあります。
適切に加熱調理すれば安全に食べることができますが、不安な場合は購入した店に相談するとが良いでしょう。
卵に異物が混入しているかどうかを調理前にしっかり目視で確認するようにしましょう。
卵を割った際に見られる白い膜とは
卵を割ると時々目にする白い膜は、卵白や卵殻膜の一部で、卵の保護機能とし形成されています。
※卵の殻のすぐ内側の膜の事ではありません。
この膜は卵黄を覆う過程で生成され、食べても全く問題ありません。
もし見た目が気になる場合は、簡単に取り除くことができますが、膜が異常に硬い、または不自然に感じる場合は、卵が古くなっているか異常がある可能性があります。
このような場合は、卵の臭いや殻の様子も確認し、安全性を確認してください。
白い膜がある場合は、加熱調理することで気にならなくなりますので、加熱調理をお勧めします。
卵に寄生虫が混入するリスクについて
卵に寄生虫が混入する可能性は極めて低いですが、完全にゼロではありません。
卵管と腸が総排泄口で繋がっているため、鶏に寄生する虫が卵の形成過程で稀に混入することがあるためです。
しかし、通常の流通過程で異常がある卵は選別されるため、市場に出回ることはほとんどありません。
卵を割った際に目視で寄生虫が見つかった場合は食べない様にするとともに、卵を安全に楽しむためには、十分な加熱が最も重要な事になります。
外見や匂いに異常がなければ心配する必要はありませんが、明らかな異常が見られる場合は、その卵を使わずに購入先に問い合わせをすることをお勧めします。
■ 関連外部リンク:日本養鶏協会公式参考ページ
卵に黒い物質が見つかった場合の対応
卵を割ったときに黒い物質が見つかった場合は、カビや卵の異常を示している可能性があります。
このような黒い異物が入っていた卵は食べることを避けた方が良いでしょう。
カビが原因である場合、見えない細菌が広がっている恐れがあり、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
黒い部分を発見した際には、卵全体の臭いや殻の状態を慎重にチェックし、異常が見られる場合はその卵を使用しない方が無難です。
不安な場合は、購入した店舗に返品または交換を依頼すると良いでしょう。
異常な卵の特定方法
異常な卵を見分ける方法の一つに、インターネットで信頼できる情報源から異常卵の画像(リンク先はあくまで一例です)を参照し見比べる方法があります。
血斑、黒い塊、カビがある卵や不自然に大きな塊が含まれている卵は、異常がある可能性が高いです。
食品安全に関する専門サイトや卵の生産者の情報を利用すると、具体的な例と詳しい説明を入手出来るでしょう。
何か異常を感じた場合は、専門の画像と比較し、適切な対処を行うことが重要です。
気になるようであれば食べないという様に決めておくのが良いでしょう。
卵のカラザについてのポイントまとめ
「カラザ」は卵黄を中央に安定させる役目の物で、タンパク質で出来ています。
カラザの大きさは卵の品質や鮮度には影響しませんが、特に赤卵に多く見られます。
カラザに含はシアル酸が多く含まれる様で、免疫力の向上や美容効果が有ると言われています。
カラザが気になる場合は除去すれば良いですし、加熱すると目立たなくなります。
また、カラザがない卵も品質や栄養に影響はありません。
カラザでない異物混入の場合、ミートスポットや血液の混入の場合がありますが、これらであればカラザ同様に無害です。
しかし、黒い塊やカビがある場合は、基本的に食べることを避けるべきです。
卵に寄生虫が混入するリスクは極めて低いですが、完全に排除されているわけでは無いので、見つけた場合は食べるのをやめた方が良いでしょう。
卵の状態に不安がある場合は、購入元に相談することも一つの方法です。
生活に身近な卵についての知識アップに役立ちましたら幸いです。